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[ 2022年08月のバックナンバー ]

治療頻度の高い神経の処置と根の治療について #3

2022.8.16[Tue]


■前回、「治療頻度の高い神経の処置と根の治療について #2」の続編です。
一般的に「根の治療」や「神経をとる」といった表現で語られるこの治療、正確には「感染根管治療」「生活歯髄抜髄」と呼ばれる処置です。共に痛みや腫れを伴うことが多く、予後不良となることが頻繁に生じているのが現状です。

原因は、歯の複雑な解剖学的要因と健康保険の低医療費化により充分な経費を掛けられないことにあります。また、再治療の場合は根の上部の構造物をすべて除去する必要が生じます。

処置の際、痛みや腫れを生じる原因は、口腔内に存在する細菌による感染が主因です。また、感染根管の場合、如何に無菌化できるかが成否をわけます。

従って、「根管を無菌化できるかどうか」がポイントとなる処置です。具体的には
@口腔内の唾液や歯垢から患歯を隔離
A全ての器具・材料は滅菌消毒
➂患歯の安静
つまり、外科処置と同様な感染管理レベルを要します。

その結果、神経をとっても痛みは生じません。感染根管を消毒しても腫れません。時間はかかりますが、根の周囲の吸収した歯槽骨は再生されます。

画像
1: リーマーやファイルと呼ばれる手用器具です。根管に挿入し歯髄を除去したり、感染した根管内壁の歯質を削除し、後で挿入する「根管充填ポイント」が収まるように形成していきます。
2: 根管の長さを計測する器具です。根管形成の際、根の先端からマイナス0.5mmの位置に形成するべく作業長を設定します。
3: 根管内を洗浄する薬液です。
4: 根管内の残留薬液を吸着するための紙製のポイントです。
5: 根管内の消毒期間の後、全ての症状が消失し炎症が消失したことを確認後、シール材と根管充填用ポイントを用い、再度の感染を防ぐべく根管を充填していきます。
6: 同上 全て滅菌済の器材を使用します。

以上のような内容により、20年後の治癒率95%は良好な経過となります。再発率5%の内訳は、主要根管以外の側枝からの感染や歯の経時的劣化によるクラツク(微細な亀裂)の場合が多いです。

再治療の可能性の低い健康保険による処置が広く普及するために、医療費の適切な裏付けがなされることを切望しています。ほぼボランティアに等しい現状では、歯科医師とスタッフの心が折れてしまいます。そして、何よりも患者さんからの信頼が失われます。

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